インタビュー

1. 二世の両親（英語）

2. 1940年に家族で日本に渡る（英語）

3. 1945年8月6日の記憶（英語）

4. 原爆投下直後（英語）

5. 広島からの脱出（英語）

6. 不運だった親戚たち（英語）

7. 廃墟と化した広島に戻る（英語）

8. 息子が原爆を生き延びる希望はほとんどないと考えていた両親（英語）

9. アメリカで両親と再会する（英語）

10. アメリカ生活への適応（英語）

11. 自分はアメリカ人だと認識した瞬間（英語）

12. トラウマを乗り越え、原爆の体験を語る（英語）

13. 妻に放射線障害を打ち明けたことと息子の癌（英語）

14. 核兵器についての考え（英語）

ハワード・カキタ

広島で被爆した日系アメリカ人（1938年生)

1940年に家族で日本に渡る（英語）

（英語）父は、祖父が危篤で長くはもたないという知らせを手紙で受け取りました。祖父は、自分の子供たちとたった2人の孫である私と兄に会うことを切望していました。1940年初頭、確か1月だったと思いますが、父は家族全員、つまり兄のケニーと私、父と当時妊娠8ヶ月だった母の荷物をまとめました。当時はまだ、特に妊娠後期の妊婦が楽に旅行できる時代ではありませんでした。船上の家族写真に写る母は突き出たお腹を隠していますが、妊娠しているのは明らかでした。母は、日本に到着し、目的地である故郷の古江に着くまでは産まないことを心に決めていました。そして1940年2月20日、弟のアルバート・ケンジが生まれました。そんな訳で私たちは2月には日本にいて、その年の6月まで滞在しました。たくさんの宴会や再会がありました。

この間、祖父の健康状態は奇跡的に、大幅に改善されました。現代ではうつ病と診断される類いの病気だったのではないかと思います。それで大量の飲酒に走ってしまったのでしょう。悪化していた病状は、私たちの来日後、祖父が行動を改めたことで回復しました。しかしそれも、私たちが米国に戻ることを祖父が知るまでの間でした。それが6月で、それまでに両親のお金は底を尽きていました。しかもロサンゼルスにはまだ家があり、その世話をする必要もありました。私の両親は、祖父の病状が再び悪化し始めた時、米国で仕事を片付けてから看病のために再来日するつもりでした。日本に戻る意思があることを示すため、両親は兄のケニーと私を祖父に預けることにしました。それが1940年6月のことです。しかし戦争が始まり、両親を含む家族全員が、近隣の日系人と共にアリゾナ州ポストンに強制収容され、戦争が終わるまで拘束されました。