(英語) 自分たちで太鼓を作るようになった理由の一つは、高くて買えなかったということがありますが、中学や高校の時にマニュアル・アーツ高校や、フォシェイ中学に行ってコンガを手作りしている人たちを見たこととも関係しているんです。それで、太鼓はコンガ作りとそれほど違わないだろうからやってみようと思ったんです。そのことを、ヤンキーの独創性みたいなもんだ、なんて冗談混じりに言うんですけど、でもアメリカ人には実際そういう側面があるんです。「意志があれば、抜け道はある」という言い方があるように、やりたいことがあれば方法は思いつくものです。
でもワイン樽の太鼓なんて日本では1度も作られたことがないでしょうし、日本の人たちは「太鼓はこういうもの」という先入観から抜け出せないと思うんです。既存の太鼓の定義が固まっているんですね。僕らにも定義づけはありますけど、日本の人たちよりもその点ゆるいですね。僕らは自分たちが何かすることに寛大なんですよ。
それに、たしか初期の尺八の名手たちも自分の楽器は手作りしていたんですよ。でも今はほとんどの人がメーカーに頼っていますよね。日本でも工芸が少し注目されるようになって、竹を買い尺八作りを学ぶ人が出てきていますけど、まだそれほど盛んではありませんしね。でも、アメリカで手作りがブームになれば日本でも人気が出るかもしれませんよね。かつての木版画人気と同じで、海外で人気が出ないと日本では注目されず、海外で評価を得たものに関しては、「斬新だね」と日本人は言いますから。
日付: 2004年12月10日
場所: 米国、カリフォルニア州
Interviewer: アート・ハンセン、ソージン・キム
Contributed by: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター