インタビュー
打ちのめされた誇り (英語)
(英語) LTPRO(リトル・トーキョー人権協会)のメンバーは、全員が三世でした。彼らは、1960年代から70年代初頭のベトナム戦争を経験した世代です。その時代、戦争反対を訴える団体や、アフリカ系アメリカ人の公民権運動を支持する組織など、草の根活動団体がたくさんありました。大学に行きながら、マイノリティの権利獲得のため運動に身を投じていた三世たちは、アフリカ系アメリカ人の活動に影響を受けていました。アフリカ系の人々は、「ブラック・パワー」や「ブラック・イズ・ビューティフル」といったスローガンの下、活発な運動を繰り広げていましたが、アジア系、ことに日系人に関しては、収容所に送られたことが原因で、必ずしも積極的な活動をしていたとは言えません。誰かが言っていたことですが、日系人はレイプ被害者のようだったのです。起こったことを話したがらず、収容所に居たことを恥じていた訳です。
憲兵隊の列の前を歩かされている人々を想像してみてください。どんな気持ちになるでしょう?囚人か、社会のはみ出し者のような気持ちになるのです。収容所の中では、監視塔から銃口が向けられ、フェンスにぐるりと囲まれていました。そんな状況下に置かれ、周りに居るのは自分と似たような顔した人たちだった訳ですから、自分は日系人でなければよかった、と思ってしまうのです。
このような心理状態で、日系アメリカ人の誇りは崩れていきました。そして結果的にコミュニティは散り散りになり、まとまった1つの共同体の存在が失われるレベルまで、崩壊してしまったのです。補償運動を進める過程で苦悩したのはこの点でした。人々の沈黙を破らせ、日系人であることを誇りに思ってほしかったのです。
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