ディスカバー・ニッケイ

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米国で生きる日本人の選択


2020年10月2日 - 2023年5月31日

米国と日本の間で生きる日本人に、永住権取得や日本への引き揚げなど、人生の選択についてインタビュー。



このシリーズのストーリー

1991年渡米、日米に拠点を置く生活 ー 清水瑛紀子さん

2021年6月2日 • 福田 恵子

渡米当時の覚悟は「絶対に日本に戻らない」 清水瑛紀子(あきこ)さんは1990年代からアメリカと日本で活動している風水コンサルタントだ。もともとの仕事はIT関係。日本からドイツ勤務を経て、1991年以降、アメリカで生活していた。しかし、現在は主に日本を拠点にして、ロサンゼルス郊外の住まいに時々戻ってくるという生活スタイルだ。19歳の時に初めて来たアメリカに自由と可能性を感じ、アメリカに住みたいという願いを実現した彼女だが、再び日本に拠点を定めた理由と、日米を往復する中で…

滞米40年後の京都暮らし — ラナ・ソーファーさん

2021年5月17日 • 福田 恵子

日米を往復するきっかけは米国の政治情勢の変化 ラナ・マリコ・ソーファーさんが渡米したのは1975年。ラナさんは、ロサンゼルスを拠点に主に機内上映の映画の字幕、さらには吹替の制作に長年携わってきた。私の自宅から近いこともあって時々、一緒にランチする仲だったが、そんなラナさんが京都にも拠点を設けて日米を行き来していることを知ったきっかけはSNSだった。聞けば、2017年に彼女は転機を迎えていた。 「まず、長年ロサンゼルスで生活していた姉がポルトガルに移住することを決断し…

アメリカに残る人々が日本に引き揚げない理由

2020年12月2日 • 福田 恵子

子どもの存在、医療、言葉 移住したアメリカから日本に引き揚げた人々に話を聞き、さらに一度は日本に帰国したが改めてアメリカに戻ってきた人の回に続き、アメリカを終の住処と決めた人々にも彼らの決断について聞かせてもらった。 在米50年になる70代男性Tさん。アメリカで語学を勉強し、日本に戻ったら映画評論家になろうと思っていたと話す。しかし、渡米3年目、父親が亡くなった。「母親はすでに私がアメリカに渡る前に亡くなっていたので、親がいない日本にもう戻る理由はないという気持ちになり…

31年間の米国生活から日本に引き揚げた後永住権を再取得した徳留絹枝さん

2020年11月20日 • 福田 恵子

子どもの将来考え永住権取得 様々な理由で米国暮らしの後に日本に引き揚げたり、またアメリカに残る選択をしたりする新一世の話を聞くうち、一度日本に引き揚げた後に再びアメリカに戻ってきた人の話も聞きたいと思うようになった。そんな時、2019年の夏にオレンジ・カウンティーのアーバインで開催されたセミナーで、偶然再会した徳留絹枝さんのことを思い出した。徳留さんはユダヤ人と日本人の関係に焦点を当てた著書で知られる活動家(私はジャーナリストだと思っていたが、徳留さん本人は活動家と紹介し…

永住権当選から18年後の現在地 — 中島恒久さん

2020年11月4日 • 福田 恵子

時給7ドルからのアメリカ生活 サンフランシスコ近郊のIT企業でCOOを務める中島さんと知り合ったのは、某日系ビジネス団体の会報向けの取材だった。取材後に彼のプロフィールをまとめるために名前で検索した。すると、てっきり日本からの駐在員だと思っていた中島さんが実は、同時多発テロ事件直後に永住権抽選プログラムでグリーンカードを手にし、自力で渡米した人だということが分かった。最近は狭き門となっている同プログラムだが、当選後にアメリカに移住した人たちのその後を知りたいと思ってい…

アメリカを終の住処とせず日本に引き揚げる人たちの理由

2020年10月2日 • 福田 恵子

在米48年後、夫婦で日本へ 私の周囲で日本に引き揚げる人が増えている。私自身も節目を迎えつつある。日本で働く長男が私の両親と住んでいるので安心ではあるが、彼らの介護が必要になってくると一人っ子の私が日本に引き揚げて親の面倒をみなければならない。新一世の中にはアメリカを終の住処とせず、私のように「日本に残してきた親の面倒をみるために引き揚げる」という人もいれば、「医療費が高いアメリカでは老後は過ごしづらいから日本へ」という人もいる。そこで、遠からずその日を迎えようとしている…

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このシリーズの執筆者

大分県出身。国際基督教大学を卒業後、東京の情報誌出版社に勤務。1992年単身渡米。日本語のコミュニティー誌の編集長を 11年。2003年フリーランスとなり、人物取材を中心に、日米の雑誌に執筆。共著書に「日本に生まれて」(阪急コミュニケーションズ刊)がある。ウェブサイト: https://angeleno.net 

(2020年7月 更新)