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アーティストプロフィール:
1948年、長崎県生まれ。現在メキシコ・メキシコシティー在住。
1972年にメキシコに渡る。日本美術学会とメキシコ国立絵画・彫刻学院ラ・エスメラルダで学ぶ。ラ・エスメラルダではのちに彫刻を教えた。サンカルロスの国立芸術学校で修士号(彫刻専攻)を取得し、2006年より同大で石材彫刻の教鞭をとっている。さまざまな芸術賞を受賞しているほか、システーナ・ナシオナル・デ・クレアドレス・デ・アルテなどの学会の特別研究員にも選ばれている。
トランスクリプト:
太田清人です。職業は、彫刻家です。
僕の友達で半分ヒッピーみたいな人がいたんですけれども、彼がメキシコの美術、特にムラリスモ(メキシコ壁画運動)についてよく話してくれたり、メキシコの大地ですね、土地とか土地柄というか人間性についていろいろ話を聞いていて、それでメヒコ(メキシコ)に憧れみたいなものですね。日本にないものがあるというので、憧れを持ちました。
冗談で、日本語もだいぶ忘れたし、という感じで、スペイン語もよくしゃべれないという感じで、なに人かわからないところもありますけど、中身はやっぱり日本人ですよね。
23の時に来たんですけれども、やっぱり23までいると、日本の文化の中にやっぱりそれが染みていますから、日本人でしょうね、やっぱし。
作品を作っていてもそうですけれども、別に日本人を意識して作品を作っているわけじゃないんですけれども、にじみ出てくるというんですかね。やっぱり否定しようもなく、自分の考え方とか、感覚性が日本的じゃないかなと思いますね。と思いますね。これは無意識のうちにだと思うんですけどね。やっぱり日本人だなと、いわゆる日本の文化の影響がやっぱりあるなと思いますね。
逆に強くなってきている感じですね。歳とってくるとですね。若い頃はほとんど意識しなくて、自由にやってきた感じなんですけど、だんだん歳とってくるに従って、やっぱり自分は日本人の文化の影響を受けているかな、とか日増しに強くなっていく感じですね。
彫刻の作法を通じて、癒しの空間を体感できるような作品に、作ってきました。
それがウテルス(Uterus: 胎)シリーズなんですけども、彫刻を始めた頃から彫刻の内部空間ということに興味があって、ニド(Nido: 巣)はまさにその名の通り、ウテルスの一つなんですけれども、空中に浮いた一種の子宮みたいなものですね。実際にその中に入ることができます。それによって、何か安定感みたいなもの、精神上ですね。
僕なんか、よく禅のことを勉強したわけじゃないんですけれども、やっぱり文化の環境としてそういったものがいつもあって、日本にいる時はもちろん無意識だったんですけれども、最近特にこう離れてみて、やっぱり自分の中に禅の影響というのがかなりあるなということが、つくづく感じますね。
ウテルスシリーズで内部空間を体感、いわゆる目だけじゃなくて体で感じることによって癒されるということが目的だったんですけれども。
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「トランスパシフィック・ボーダーランド:リマ、ロサンゼルス、メキシコシティー、サンパウロにおける日系ディアスポラのアート」展は、全米日系人博物館にて2017年9月17日から2018年2月25日まで開催しています。この展示では、ラテンアメリカおよび南カリフォルニアのラテンアメリカ・コミュニティの日系人アーティストの体験を探求します。太田清人はこの展示で紹介しているアーティストの一人です。
この展示の詳細は、下記のウェブサイトをご覧ください。
janm.org/transpacific-borderlands
Japanese American National Museum
100 N. Central Ave.
Los Angeles, CA 90012
janm.org
*この展示はゲティ基金の支援を受け、ゲティ財団が主催するロサンゼルスとラテンアメリカおよびラテンアートの交流を促進する「パシフィックスタンダードタイム:LA/LA」(バンク・オブ・アメリカ協賛)の一環として開催されます。
JANM — 更新日 9月 22 2018 10:06 p.m.
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