インタビュー
昔と現代の海外移民の違い
まぁ、我々の時代っていうのは、もう日本がある程度よくなってからの時代ですからね。昔は日本っていうのは、生糸産業が主体で、あと要するに、嗜好品産業なのね。必需品産業じゃないの。必需品産業でやってるのはドイツなのね。薬とかね。だからああいう国っていうのはあんまり滅びないの。ところが、嗜好品産業っていうのは、もういらないって言われたらおしまいなんです。そういった国だから、すぐ貧乏なっちゃう。日露戦争やった時だって、あれアメリカとかあの辺が中に入らなかったら、日本はもう破産してしまってたの。
で、そういった国の時代に、日本を担ってたのは、やっぱり海外に出た人たちが、日本に送って、いろんな外貨を送って、日本を助けたと。こういう時代だったわけね。だから我々の時代は、今度は逆に日本がいいから出れるわけね。例えば、我々の両親が豊かだ。豊かということはないけど、両親がちゃんとしてるから、我々が海外に出て好きなことできるわけ。昔の人は、日本に仕送りした。これはえらいんですよ。我々は、勝手気ままに生きててね、親不孝ばっかりしてるわけだけど。昔の人はちゃんと日本へいろいろしてた。この違いが明らかにあるのね。
日付: 2007年4月18日
場所: ペルー、リマ市
インタビュアー: アン・カネコ
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター