ディスカバー・ニッケイ

https://www.discovernikkei.org/ja/interviews/clips/460/

移植成功率を高めるために必要な継続的な努力(英語)

(英語)抗体を持つ移植患者の拒否の測定ですね・・・この為に私は(研究を)続けているのだと思います。その測定方法を確立して、いかにそれが重要なことかを発表したいのです。移植の研究はここのところ停滞気味なので、この測定方法が移植の結果を次の段階に引上げるのを見たいのです。腎臓、心臓、肝臓の移植後10年で移植患者の半数が亡くなります。だから私達は今このプロジェクトに組んでいるのです。移植後1年の生存率は90%ですが、10年の生存率は50%です。これは問題です。私達がいくら移植手術を成功したといっても、完全に成功したとはいえないのです。患者の目から見ればとても成功とはいえません。皆さんにもできることならば、移植手術は避けるようおすすめします。でも現段階の状況を変えられるという希望があるので、継続して努力を重ねているのです。


日付: 2004年2月10日

場所: 米国、カリフォルニア州

インタビュアー: グウェン・ジェンセン

提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター

語り手のプロフィール

1929年生まれのポール・テラサキ氏はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の名誉教授です。組織移植研究の第一人者で、組織タイピング(適合性検査)や臓器移植について世界的に講演を行い続けています。1991年、『History of Transplantation: Thirty-five Recollections (移植の歴史:35の回顧録)』を編集しました。

また、彼と画家としても有名な妻ヒサコ夫人は、日米関係や日系アメリカ人コミュニティに強い関心を持っており、UCLAのアジア系アメリカ人研究センターへ基金を設立し、日系アメリカ人に関する体験や問題点などを研究するために留学してきた日本からの大学院留学生を対象に特別奨学金を提供しています。さらに、UCLAにおける日本研究・日米関係の分野の専門家を育てるため、優れた教育プログラムをサポートするポール・I・テラサキ基金を設けています。 (2004年2月10日)