ニッケイ物語 6—いただきます 2!新・ニッケイ食文化を味わう
あなたが食べているものは、どのようにあなた自身のアイデンティティを反映していますか?コミュニティが結束し、人々が一つになる上で、食はどのような役割を果たしているのでしょう?あなたの家族の中では、どのようなレシピが世代を越えて受け継がれていますか?「いただきます2!新・ニッケイ食文化を味わう」では、ニッケイ文化における食の役割を再度取り上げました。
このシリーズでは、ニマ会メンバーによる投票と編集委員による選考によってお気に入り作品を選ばせていただきました。その結果、全5作品が選ばれました。
お気に入り作品はこちらです!
編集委員によるお気に入り作品:
- 日本語:
スザノから全伯に広がるヤキソバ発祥の地の誇り — 製麺所と文協がタイアップ
大澤 航平(著)
- 英語:
松茸のスキヤキ
スーザン・ヤマムラ(著)
- スペイン語:
母にとって厳しい時代は、私にとっては素晴らしい思い出がいっぱい
ミラグロス・ツカヤマ・シンサト(著)
- ポルトガル語:
貴重で、美味しいレガシー
カツオ・ヒグチ(著)
ニマ会によるお気に入り作品:
- 星44個
ミヨコさんの「ペンサォン」 ここが出発点
イラシー・メグミ・ナゴシ(著)
このシリーズのストーリー
ミヨコさんの「ペンサォン」 ここが出発点
2017年9月27日 • イラシー・メグミ・ナゴシ
フジサカ・ミヨコは私の母で、現在93歳です。母が29歳の時、4人の子供を残して父は他界しました。どのように生活を続けるか考えていた時、祖母に「ペンサォン(下宿)」を営んだらどうかと、励まし勧められました。それをうけ地方に住む日系人の学生たちを対象とした食事付きの下宿「ペンサォン」をオープンしました。 最初の下宿人は8人の大学生で、朝昼晩と3食提供しました。昼に下宿へ戻れない学生にはお弁当を持たせました。 「ペンサォン」はメルカド区カルロス・デ・ソウザ・ナザレー通りにあり…
カルピス、鳥皮、幽霊:大阪の夏
2017年9月25日 • マリ・レスペランス
食べ物、家族、子供時代を密接に結びつける思い出は、私たちにとって最も長く記憶に残る、最も深い思い出の一つです。そのような思い出やそれに関連する感覚は、ほんの少しの刺激で、一見ランダムな情報源から、心の奥底から浮かび上がってきます。このことから、私は、すべてのものはつながっているという考えに至りました。そして、私たちが年を重ねるにつれて、思い出は深まり、遠い昔の思い出は別世界のもののように感じられるようになるでしょう。私のお気に入りの映画の一つは『耳をすませば』で、何度見ても…
貴重で、美味しいレガシー
2017年9月20日 • カツオ・ヒグチ
ヒグチ・アイコさんは96歳の元気で活発なおばあちゃん。今でも何に対しても前向きで、充実した人生を送っていて、小説のいいテーマになると思う。ディスカバー・ニッケイ2017年7月にはアイコさんをテーマにしたエッセイが掲載された。日本放送協会(NHK)ではアイコさんのインタビューが放映され、フランスの新聞「ル・モンド」やその他の幾つかのメディアにもアイコさんは取り上げられた。 アイコさんがブラジルに来てから90年がたつ。そのうち60年はサンパウロ市で暮らしている。いろいろな能力…
レストラン「Misuzu」で本当に起きた話!
2017年9月15日 • シコ・パスコアル
アメリコ・デ・カンポス通りは、ラルゴ・ダ・ポルヴォラという小さな広場から始まり、ガルボン・ブエノ通りと交差し、ルア・ダ・グロリア通りに突き当たり、アルメイダ・プラド広場に出るところで終わる短い細道である。この道は、目を瞑ってても歩けるはず。いや、歩けるはずだった。住所は・・・1154番地だったか。そこには「Misuzu」という名のユニークなレストランがあった。 唯一の入り口の戸は小さくて狭く、白抜きの文字が入った青地の暖簾がかかり、ほこりだらけの提灯が吊り下がっていた。サ…
母にとって厳しい時代は、私にとっては素晴らしい思い出がいっぱい
2017年8月24日 • ミラグロス・ツカヤマ・シンサト
母はいつも「全部食べるんだよ、捨てるのはもったいないから」と言っていました。他界してからすでに2年が経ちますが、今でもとても恋しく思うことがあります。「味の素が無くなったら、醤油と砂糖で味付けなさい」とも言っていました。そのようなアドバイスは今も鮮明に覚えています。また、「不機嫌で調理すると、料理もまずくなるよ」と口うるさく言っていましたが、確かにその通りです。料理は、怒らず愛情を込めてつくるものです。 母も、祖母(沖縄県の人は「オバー」と呼ぶ)も、あまり感情を表に出すこ…
レストランの思い出
2017年8月18日 • エドナ・ホリウチ
リトル トーキョーで私のお気に入りのレストランは、スエヒロズです。サン ペドロとアラメダの間のファースト ストリートにある小さな日本食レストランです。以前は家族経営の小さなレストランのようでしたが、急速に高級化する近隣地域に合わせて最近改装されました。今ではよりエレガントになり、ワイン バーも併設されていますが、居心地が良くおいしい料理は変わりません。 私は、栄養たっぷりのスープと熱々の麺が入った鶏すき焼きが好きです。野菜の中に隠れている歯ごたえのある椎茸をいつも探します。…