第6回 (後編) 東カリフォルニア博物館へ
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東カリフォルニア博物館の日系史にかんする展示において、特筆すべき点は、博物館のなかにおいて一番に訪問者の目をひく、バラックの内部を再現した展示です。
このバラックの床には、ところどころに、ブリキ缶の側面を平べったくしたものが、床に打ちつけられていました。これらは、当時のバラックが、粗悪な材木と、タールを塗りつけた紙だけで造られていた為に、すきま風や、すきま風とともに入ってくる砂を、防ぐためのものでした。
今でこそ、全米日系人博物館をはじめ、各地の博物館などにおいて、収容施設の内部を再現する展示が見られるようになりましたが、東カリフォルニア博物館は、バラックの内部を展示として活用した、最初の博物館のひとつなのです。…