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日本で苦労して私を育ててくれた両親
しかし、父も母も想像できないほど苦労をしてきて、私と姉の二人を言葉があまり分からない国で立派に育ててくれました。母は自分がブラジル人であることを隠しませんでした。彼女は日本人でも嫌がる学校のPTAの役員を小学校、中学校と引き受けやり遂げました。
私の母は決まっていつも保護者会の場で、「私はブラジル人だ。読み書きはそんなにできないけど、手伝えることがあれば何でもやる」と言っていました。だから私の母を知るお母さんたちは、「あよりちゃんのお母さんは本当に立派だ」といつも言ってくれていました。
父も働き者で、何も文句を言わず、いつも困ったときは相談に乗ってくれていました。私の父はとても努力家で、電気関係の資格を10近く持っています。そして今年は日本人ですら取るのが難しい電気工事士の資格を取りました。この資格を取るまでに約4年、毎年テストの時期には難しい用語と漢字がたくさん詰まった本を持ちながら一生懸命勉強し、今年やっと第二次試験の技術試験まで受かることができました。
私の両親は紛うことのない正真正銘のブラジル人です。でも私はそんな両親二人を心から誇りに思います。
そしてそんな両親を育てた祖父母たちも私の誇りです。私はこの一年間自分の祖母と暮らし、祖母がどんな経緯でブラジルに渡り、どのようにして生きてきたのかをたくさん聞く…