masayukifukasawaによるコンテンツ
カーニバルと日本移民 ~異文化がブラジル民俗に~ その1
深沢 正雪
そもそも「ジャポネース」(日本人)と「サンバ」ほど似合わないものはない――という認識がブラジル人一般にはある。たとえば、著者はサンパウロ市内の複数のサンバチームで10年ほど打楽器を叩いてきたが、楽曲が乱れた時にサンビスタ(サンバ奏者)が「Japonês entrou no samba」(日本人がサンバに入った)と表現するのを聞き、悔しい思いをした。最初はてっきり自分のことかと思ったが、実際はそうではなく、そのうちに「誰かがリズムを乱したときに使うポルトガル語の慣用句」だと分かった。もちろん辞書には載っていない庶民のスラングだ。
Prison Island Anchieta: The Site of Numerous Tragedies—“Winning or Losing Feud” Resulted in Imprisonment of 170 People; Water Source Named Bica Shindo Renmei
深沢 正雪
A federal prison was built on Alcatraz Island in California, in the United States, which became known as the impossible-to-break “prison island” and was later featured in the movie Escape from Alcatraz (made in 1979 and directed by Don Siegel) starring Clint Eastwood. There is in fact a Brazilian version …
「畑打って俳諧国を拓くべし」 ブラジルに広まる俳句文化 ~高浜虚子と移民・佐藤念腹~ その2
深沢 正雪
その1を読む >> 勝ち負け抗争で荒れた世情を癒し、大衆に広がる 勝ち負け抗争で日系社会が二分していた真っ最中、終戦後の1948年11月に念腹を主宰者とするホトトギス派の月刊俳誌『木陰』がサンパウロ市で創刊された。
「畑打って俳諧国を拓くべし」 ブラジルに広まる俳句文化 ~高浜虚子と移民・佐藤念腹~ その1
深沢 正雪
移民と共に海を渡った俳句ブラジル移民文学を読み解いた『遠くにありてつくるもの』(みすず書房)で2009年に読売文学賞を受賞した細川周平さん(国際日本文化研究センター教授)が当地で講演した際、「欧米の新聞には、市民の投稿作品を掲載する文芸ページは一般的にないと聞きます。日本の新聞は勿論、在外の邦字紙にいたるまで文芸欄が存在する。これは日本人の文化レベルを示している」との話をしたのを聞き、なるほどと唸った。
山本喜誉司とサンパウロ日本館 ー 知られざる芥川龍之介との関係
深沢 正雪
〝サンパウロのセントラルバーク〟と呼ばれるイビラプエラ公園にある「日本館」は、8月29日に60周年式典を行い、日本から茶道裏千家の千玄室第十五代家元らを迎えて、しめやかに祝った。この建物は桂離宮を模して設計され、柱や瓦はもちろん玉砂利にいたるまで日本から持ってきた〝純和風〟建築としても、世界的に珍しいものだ。
Taste of Hometown Brought Overseas: The Localization of Immigrants and Their Traditional Dishes
深沢 正雪
“Italian” sausage not eaten by Italians “Italian people do not eat our Mortadella (Bologna sausage).” I remember clearly a sense of disappointment in his voice in the interview I conducted with the one and only, hardcore Italian-Brazilian president Mario Benedetti (third generation, age 56 at the time) back in 2010.
明治の重鎮がブラジルに抱いた稲作の夢(桂、レジストロ、セッチ・バーラス3植民地)
深沢 正雪
一枚の金属板が変えた日本移民の運命サッカーW杯がブラジルで開催された6~7月の間に1万人近い日本人観戦者が訪れた。その中のほぼ誰も足を運んでいないが、明治期の歴史が好きな日本人なら見逃せない重要な場所がある。
手塚治虫の絶筆『グリンゴ』 ・ 天才の遺作の謎解きに挑戦 ・ 舞台はブラジル日系社会
深沢 正雪
『火の鳥』『ブラック・ジャック』などの傑作を次々に発表し、存命中から〝マンガの神様〟と呼ばれていた天才漫画家・手塚治虫(1928―1989年)を知らない日本人はいない。しかし、彼の未完の絶筆『グリンゴ』がブラジル日系社会をモデルにしていたことを知る人は少ない。
Judo Film Release on the Eve of World Cup in Soccer Superpower Brazil
深沢 正雪
In early May, a month before the 2014 World Cup, a judo film called A Grande Vitória (directed by Stefano Capuzzi) was released nationwide in Brazil. It’s a touching story of one juvenile, abandoned by his Italian immigrant father and raised in poverty, who finds a road to success in …
有名ブラジル人法律家の知られざる日系人との絆: イヴェス・ガンドラ・マルチンス
深沢 正雪
「今でも空手の訓練を毎日続けているよ」。そういいながら有名な法律家イヴェス・ガンドラ・マルチンスさん(79、Ives Gandra da Silva Mrtins)は4月15日、手刀の構えをして「今でも板一枚なら割れる」と言った。日本文化関係にゆかりがある人物としてはまったく知られておらず、驚くような言葉から取材は始まった。