albertomatsumotoによるコンテンツ

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

移民記念事業は歴史の重さを自覚する機会である

アルベルト・松本

2008年は日本人のブラジル移民100周年を祝う年であったため、日本でも各地で様々な関連行事が開催された。日本に在住している日系人によるイベントもあれば日本政府をはじめ、地方自治体や大学等が主催したものもあった。セミナー、シンポジウム、文化交流イベント、ミスコン、展示会等多岐にわたって、多くの日本人がこの一世紀にわたって海外に移住し、その経緯や過程、移住先での苦難と功績、そして現状と展望等を日本社会にアピールした。メディアでもかなり取り上げられたが、それでもこの移民という現象がどこまで日本社会に理解されているのかというと、いささか疑問に思えてならない。若い世代ほど日本の近代史をあまり把握しておらず、海外移住が始まった明治維新頃の世界状勢や日本の国際的立場や切羽詰まった状況を知らないことが多い。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

日系就労者に厳しい経済・労働環境には冷静な分析を

アルベルト・松本

2008年10月頃から、今回の世界経済・金融危機のニュースが頻繁に流れるようになり、第4四半期の新聞記事等を見る限り、人員削減、派遣切り、そして正社員の賃金・ボーナスカットやリストラまでもがささやかれ、幹部職員の早期退職という見出しも見られた。特に輸出向けの自動車、自動車部品、電子・電器産業という製造業への影響が大きく、2009年4月頃までには非正規雇用50万人の契約が解除されるという予測もでた。日系就労者の半数以上は、これらの業種の下請けや関連工場で働いており、それも派遣会社や請負会社という間接雇用であるため、解雇された場合、社会的・心理的影響も大きいことが懸念された。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

地域社会と行政の橋渡し:外国人を代表する会議 - 自治体の外国人代表者会議と集住都市会議

アルベルト・松本

外国人を代表する会議とは90年代はニューカマーの外国人が大量に来日し、定住するようになった時期であり、アジア諸国ではなく南米からの外国人が増えたことが特徴であ る。入管法の改正で日系人が労働市場に現れ、デカセギ労働者といわれながらも、今は定住化しつつあるため、移民労働という位置づけの方が適切である。戦前・戦後海外に移住した日本人の子孫だが、国籍も、文化的背景も、習慣や価値観も異なり、そして日本語の知識も乏しく、日本での生活は思ったより摩擦と不理 解が生じたのである。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

第49回海外日系人大会と日本の日系人大学生

アルベルト・松本

海外日系人大会が国内の「日系人」にも注目第49回目の海外日系人大会も無事終了し、海外からは132人、国内からも含めると、総勢で約300人が参加した。例年通り、初日には式典と全体会 議が行われ、開会式には秋篠宮御夫妻両殿下がご臨席された。海外から久しぶりに、または初めて里帰りをしていた日本人移住者にとっては大きな喜びであり、 その感動はすばらしい思い出になったといえる。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

日本の日系ラティーノの飲食ビジネス

アルベルト・松本

中南米の食材と日本の貿易日本ではほぼ世界中の食材が手に入る。そうした専門店もあるし、今はインターネットによって誰もが海外から取り寄せることができる。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

移民の誇りとアイデンティティ

アルベルト・松本

移民は誇れるものが常に必要であるアメリカや南米諸国は、19世紀末から20世紀初頭に多くの欧州移民を受入れることで、国づくりをした。当時の世界情勢とヨーロッパ諸国の行き詰まった状況、そして新大陸の大量の人手不足が海外移民を促進させたのである。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

移民1千万人も移民鎖国もナンセンス

アルベルト・松本

移民受入れ政策がなくとも入って来る移民?前号のコラム(2008年6月号「誰のため、何のための“移民政策”なのか」 ) では、移民受入れ政策について法や諸制度の整備の必要性を、そして受入れの議論と同時に日本の歪んだ労働市場そのものの改善が必要だと説いた。現状の年齢 と就労年数に比重を置いた正社員重用制度は、あまりにも曖昧で非効率な人事であり、現に存在している潜在的労働力を活用していないだけではなく、非正規社 員の不安定雇用ばかりを増やしてしまう結果につながる。つまり、消費市場にもマイナス影響与えているのである。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

誰のため、何のための“移民政策”なのか

アルベルト・松本

日本の移民政策議論と外国人労働者ここ5~6年前から、官民を含めて今後深刻な社会経済問題になるとされている少子高齢化問題。この解決策として、外国人労働者の受入れ拡大を提言し ている機関や団体が目立っている。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

日系人子弟の未就学問題は義務教育を適用すること

アルベルト・松本

日本の外国人子弟の教育問題の背景中南米系の日系人が出稼ぎ者として来日し始めてから、ほぼ20年が経つ。在日外国人の人口210万人のうち、移民となりつつあるのが38万人であ る。多くが本国の家族を呼び又は日本で家庭を築き、外国人登録の統計をみても、5歳から14歳のラティーノ日系人は約4万人(ブラジル国籍が29.000 人、ペルー国籍が8.000人)で、15歳から19歳のブラジル人の場合はさらに2万人弱、ペルー人は3千人以上となっている。

The Nikkei of Latin America and Latino Nikkei

ラティーノ日系人の労働市場とは

アルベルト・松本

日本の外国人人口は200万人を超え、南米系の就労者とその世帯は約40万人に近い。90年代当初の「デカセギ」が今や「移民」となっていることに ほぼ疑いの余地はない。未だに半分近くは「いずれ本国へ帰る」と言いながらも、その言葉とは裏腹にここ数年定着率も高く(永住ビザの取得率も3割を超えて いる)、日本で家庭を持つものも増えている。南米の日系人だけではなく、フィリピンや他のアジア諸国からもいる。ここ20年ほどの新規外国人の就業人口は 約70万人。日本国にはそうした外国人を受け入れる社会的土台、法体系、政策が未整備で縦割りなまま実態は進み、移民と化しているのが現状だ。

Login or Register to join our Nima-kai

サイト情報

Es argentino nissei (nac.1962) y desde 1990 reside en Japón. Después de terminar su Maestría en Leyes se dedica a la traducción jurídica y al asesoramiento de los latinos nikkei de América Latina que viven en Japón. Enseña en la Univ. de Kanagawa.

アルゼンチンの日系二世(1962)で、1990年から留学を機に日本で在住。法律の修士を終えて、渉外法務の翻訳や法定通訳業務、コンサルティング等を手掛けている。神奈川大学で教鞭もとっているが、20年前から日本に定住しつつある南米の日系ラティーノのサポートも行っている。

http://www.ideamatsu.com http://www.facebook.com/alberto.matsumoto

日系関連の興味分野

  • コミュニティ
  • 家族史
  • フェスティバル・祭り
  • 日本食・日系フード

最新情報を入手

最新情報メールの配信登録

Journal feed
Events feed
Comments feed

プロジェクトをサポート

ディスカバー・ニッケイ

ディスカバー・ニッケイは、互いにネットワークを広げ、日系の体験談を分かち合う場です。プロジェクトを継続し、より良いものにしていくためには、皆さまのご協力が不可欠です。ご支援お願いします!

サポートの方法>>

プロジェクト企画 全米日系人博物館


日本財団