第4回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト

リトル東京歴史協会主催の第4回ショートストーリー・コンテストは、2017年4月20日、リトル東京の日米文化会館ガーデンルームで行われた授賞式をもって幕を閉じました。日本食が提供された簡単なレセプションに続き、観客の皆さんの前で入賞作品と受賞者が発表されました。そしてプロの俳優が受賞作品を朗読劇風に読み、すべてのみなさんにお楽しみいただけるよう言葉に命が吹き込まれました。授賞式に出席した青少年部門と日本語部門の受賞者には500ドルの賞金が手渡され、英語部門の受賞者はニュージーランドの自宅からスカイプで参加しました!
最優秀賞受賞作品
- 日本語部門:「巻きすの神様」 森 マサフミ
- 英語部門:「Unspoken」 エイザベス・ファリス [英語のみ]
- 青少年部門:「To Walk the Path of Memories」 マデレイン・チョウ、ジェイミー・ハン
* その他のイマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテストもご覧ください:
第1回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト (英語のみ)>>
第2回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第3回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第5回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第6回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第7回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第8回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第9回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第10回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第11回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
このシリーズのストーリー

巻きすの神様
2017年9月13日 • 森マサフミ
今夜、引退する私は、えも言われぬ罪の意識にさいなまれている。 ここリトル東京で寿司を握って55年… いや、正確には巻いて55年と言うべきかもしれない。1963年、私があの“トリプルTロール”を考案して以来、世界は劇的に変わってしまった。 当時まだ寿司は、日系人と一部の食通だけのものだった。一般のアメリカ人は生魚に抵抗を示しており、海苔は黒い紙のようだと気味悪がって、わざわざはがして食べる客もいたほどだ。本格的な江戸前寿司を売りにしていた私の店には閑古鳥が鳴き、明日にでも…

言葉にできない
2017年9月11日 • エリザベス・ファリス
ママは卵が必要だった。私はファースト ストリートを歩いてゴールデン ネスト マーケットで 12 個の卵を買うのが楽しかった。私は箱を手に取り、壊れていないか確認してから、雑誌をいくつか見た。Ms. Magazine という新しい雑誌があった。表紙には 8 本の腕を持つ女性の絵が描かれていた。彼女は片方の腕で羽根ぼうきを使っていた。もう一方の腕ではアイロンをかけ、車のハンドルを握り、フライパンで卵を焼き、タイプライターで文章を書いていた。高橋さんは咳払いをした。大きな声で。彼…
エリザベス ファリスは、環境化学者として最初のキャリアを積んだ後、1999 年に執筆活動を開始しました。彼女の短編小説は、米国、オーストラリア、ニュージーランド、オンラインで出版されています。彼女は、小規模な劇作家でもあり、動物園のニュースレターに寄稿し、季刊詩誌の編集者でもあります。彼女は、ライム ラングラー プロダクションで 4 本の短編映画を制作しました。2015 年には、ニュージーランドのウェリントンにあるビクトリア大学国際現代文学研究所でクリエイティブ ライティングの修士号を取得しました。彼女はアリゾナとニュージーランドを行き来しながら生活しています。
2017年6月更新
1965年名古屋生まれ。大阪大学卒(文学士)。2002年に渡米し、現在はロサンゼルス在住。2009年より映画、ドキュメンタリー、ドラマの字幕翻訳を始める。2012年にノンフィクション作品、『ハリウッドを笑い飛ばせ』(小学館集英社プロダクション)を発表。現在はさまざまなエンタテイメント・コンテンツの日本向けローカライゼーションの品質管理専門家として活動している。『巻きすの神様』は、初のフィクション作品。
(2017年9月 更新)
ディスカバー・ニッケイからのお知らせ


ディスカバー・ニッケイウェブサイトがリニューアルされます。近日公開予定の新しい機能などリニューアルに関する最新情報をご覧ください。