第31回(最終回) 南部沿岸諸州の日系人

アメリカへの移民1世の足跡をまとめた「米國日系人百年史」を、北部加州(北部カリフォルニア州)からほぼ州別に読み直してきたこのシリーズもいよいよ最終回を迎えた。百年史、第二十七章は「南部沿岸諸州」で、ルイジアナ州、ミシシッピー州、そしてアラバマ州のことを指している。
港町ニューオリンズを中心に
統計によれば、ルイジアナ州の日系人の人口は、1900年に17人、以後10年ごとに31人、57人、52人、46人となり、戦後の1950年に127人、60年に519人となっている。
ルイジアナで港町として栄えるニューオリンズには、1884年に万国博覧会が開かれたとき、高峰譲吉博士らが日本政府から派遣され約1年間滞在した。定住した日…