2月23日早朝、一大ニュースが日本中を、そしてLAの日系社会をも駆け巡った。
『ロス疑惑』妻殺害容疑 三浦知義元被告 ロス市警サイパンで逮捕
私が勤務する、ロサンゼルスの日本語新聞、日刊サン2月25日号の第一面である。(記事は日本のサンケイスポーツ社と契約)
27年前の『ロス疑惑』騒動を知らない、海外の若い方のために事件と今回の容疑を、簡単に説明しておこう。1981年11月、LAダウンタウン近く の駐車場で三浦元被告の妻、一美さん(当時28歳)が頭部を銃撃された。意識不明のまま一美さんは、米軍のヘリコプターで異例の“帰国”。しかし翌年帰ら ぬ人に。その後、三浦元被告に1億5千万円の保険金が下りたことなどから、『週刊文春』誌がスクープ記事を発表。警視庁も動き出し、逮捕となった。三浦元 被告は、1審で無期懲役の有罪判決が下されたが、2審で逆転無罪、最高裁でも2003年無罪が確定した。今回の LAPD(ロス市警)によるサイパンでの逮捕は、この一美さん殺害事件の殺人容疑などによるものだという。
一面に『逮捕』を日本とほぼ同じスピードで掲載しただけに、日刊サンには次々と日本からのジャーナリストたちが連絡してきた。一番熱心だったのは、 日本から急いでロスに飛ばされてきた、日本の新聞や雑誌記者たち。もちろん LA 支局のテレビ、新聞社の記者も電話をかけてきて、何か情…