初めまして。水野勝瑛の母、水野観亮こと水野久美子と申します。
水野勝瑛は「みずのかつひで」と読みます。
水野は私の生まれながらの苗字ではありますが、私の実家は寺院であるため、この水野に至るにも、少々いわく因縁が御座います。
私の祖父母は婿養子婿幼女で子供のいない「水野」姓を持つ僧侶がいる寺へ結婚、養子縁組し入山。祖父は旧姓小島、祖母は蓮池と申しましたので、祖父母が、通常の結婚をしていたとしたら、私はもしかしたら、小島久美子(小島観亮)となっていたかもしれません。
息子の話に戻ります。
私、娘、息子は私の姓名の戸籍を持ちます。いわゆるシングルマザーです。
息子が生まれた時に、水野姓に対し、漢字二文字でそれぞれ12画の文字が運勢が良いとのアドバイスがありました。12画の漢字…莫大な数があり、少し諦めモードで放置しておりました。
昔から私は枕元に、メモ帳とペンを常備しております。何故なら、寝ている状態から目が覚める瞬間(夢うつつというのでしょうか?)に様々なアイディアが浮かぶことが多く、名前の件につきましても、もしかしたら…と期待しつつ、何日か経過して、明け方
「母音説、知ってる? 名前にあ・い・う・え・おの全てが含まれるといいらしいよ~。水野には(い)(う)(お)は含まれてるから、あとは(あ)(え)が入ればいいね」
「たとえば、えいた、とか、かつひでとか」
誰かと私が会話している状態の様でした。
おそらく、母音説はどこかで得た潜在意識に眠っていた情報なのかもしれませんが、即メモして、12画の漢字を当てはめ、ピンと来たのが勝瑛でした。ただし、瑛はひでとは読まないので、当て字にはなりますが…
強運に恵まれてほしいと思う親心という名の欲望・執着なのかもしれませんが、健康で、素直に、皆に愛される人に育ってほしいと願いつけた名前になります。
息子は17歳となり、只今、バレエ道に精進しているさなかで、コンクールに挑戦し、スカラシップ賞を頂き、これまでにエストニア・カナダ・カザフスタンの国立バレエ団のバレエ学校に短期留学をいたしました。
どこの国でも、「かつひで」の「ひで」の発音が難しいと言われ、海外では「カツ」と呼ばれていたようです。母音説に基づき「あ・い・う・え・お」が入る名前を付けましたが、世界では通用しないようです。
2025年1月から半年間、カザフスタン国立バレエ団バレエ学校にお世話になる予定ですが、その際も「カツ」という愛称で呼ばれていくかと思います。
いずれにせよ皆に愛され、健康で若いときにしかできないことを全うしてほしいと願っております。
© 2024 Kanryo Mizuno
ニマ会によるお気に入り
特別企画「ニッケイ物語」シリーズへの投稿文は、コミュニティによるお気に入り投票の対象作品でした。投票してくださったみなさん、ありがとうございました。