インタビュー
日本文化の継承-日本語学校(スペイン語)
(スペイン語) 今のアルゼンチンで、日本の文化を維持していくのはとても難しいですね。ひとつには、そうですね、アルゼンチンの日系人の数はそんなに多くはないんです。大体、3万5千人くらいです。少し前、10年ほど前までは、まだ、ある程度日本の文化を守っていくことは、簡単だったかと思います。日本語学校を通じてですね。日本人家族がまとまっている町には、必ず日本語学校や日本人会がありました。そこでは日本語を教えていて、それに、そうですね、一年中いろいろな行事をやっていました。
でも、年中やっていた行事なども、少しずつなくなってきているようです。若い人たちは、こうした行事を続けていくことに、それほど関心がないというのもあるだろうし、日系人社会にいるより、他にもっと興味を惹かれることがあるからかもしれません。それで、今のアルゼンチンでは、ある意味、日本人としてのアイデンティティや日本文化は失われつつあるようです。
一方で、逆戻りのような動きもあり、みんなというわけではなく、一部の人ですが、(日本に対する)意識というか興味を持っている人もでてきているようです。それが、たいてい三世の人たちなんです。二世ではなく、三世や四世といった次の世代の人たちが日本について興味を示すんです。恐らく祖父母の影響なんでしょうか。
それから、多くのアルゼンチン人も日本文化に興味を持っています。たぶん、二世とかは、いろいろと抵抗もあって、日本の文化を守るのは非常に難しいんです。彼らにしてみれば、子供たちに日本語より英語を教えるほうが簡単なのか、理にかなうことなのかもしれませんね。自分たちの社会を保っていくことより、アルゼンチン社会に溶け込んでいくことへの関心のほうが強いんじゃないかなと思います。
日付: 2005年10月7日
場所: 米国、カリフォルニア州
インタビュアー: アン・カネコ
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター
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