ディスカバー・ニッケイ

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独特ユニークな雑誌『ジャイアント・ロボット』(英語)

(英語) 『ジャイアント・ロボット』は内容的に他の雑誌とは全然違うんです。僕たちの雑誌みたいなのは今まで誰も作ったことがなくて、出版流通業者の人達からもそう言われてるんですよね。例えばテネシーのかなり大きい業者にも、『ジャイアント・ロボット』みたいな雑誌は今まで発行されたことがないって言われました。どういう雑誌か(初めは)誰も知らなくても、発行し続けるうちに、だんだん知ってもらえるようになるんです。それに、たとえどんな雑誌か理解されてなくても、売上を上げて、それが数字に表れれば、認められるようになるんですよ。だからどのくらい時間を費やせるか、っていうのが鍵なんだと思います。例えばノースカロライナのかなり田舎の人達にも売れてれば、雑誌のことを少しは知ってもらえるようになるんですよ。


ジャイアント・ロボット 出版物

日付: 2005年11月27日

場所: 米国、カリフォルニア州

インタビュアー: ジョン・エサキ、ジャニス・タナカ

提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター

語り手のプロフィール

エリック・ナカムは雑誌『ジャイアント・ロボット』の創設者・出版社社長です。ロサンゼルス出身の三世で、典型的な日系アメリカ人の家庭に育ちました。土曜日に日本語学校へ通い、そこで基本的な日本の文化や伝統を学び、その当時の経験は、現在の彼の日系アメリカ人としてのアイデンティティを形成するのに大きな役割を果たしています。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校東アジア研究学科を卒業後、Larry Flynt出版に就職。そこで働いている間、アメリカのアジア系のポップカルチャーに焦点を当てた雑誌を出版することを思いつきます。1994年、共同創始者となるマーティン・ウォングとともに、自らコピー・製本し『ジャイアント・ロボット』の第1版を出版しました。ミニコミ誌として始めた『ジャイアント・ロボット』は、当初の売り上げは約240部ほどでしたが、現在ではアメリカ国外にも購読者を広げています。

『ジャイアント・ロボット』の成功を元に、日本からの輸入品を取り扱う店をロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコにオープンしました。これらの店では、商品を売るだけでなく、地元のアーティストの作品などを展示し、サポートしています。また、gr/eatsという名のレストランもオープンしました。

ナカムラは、『ジャイアント・ロボット』の雑誌の仕事に付け加え、『サンセット』と呼ばれる映画制作やそのほかのプロジェクトにもにもかかわっており、2006年、彼のアメリカにおける文化的な貢献に対し、全米日系人博物館より賞を受賞しました。(2006年10月26日)