ディスカバー・ニッケイ

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組織タイピング(適合性検査)に必要なHLA(組織適合抗原)タイプを調べるためのトレイ(英語)

(英語)トレイそのものはプラスチックなので、今日では色々な会社が作っています。UCLAはトレイの特許を取らなかったので、誰が作ってもいいのです。重要なのはトレイの中に入る試薬(reagent)1です。つまりHLAタイプを決定するためにはどの試薬をトレイの中にいれるかが重要なのです。

私達が開発したトレイを販売し始めた頃、米国立衛生研究所(NIH)では、(NIHが支援を打ち切ったことで)UCLAで閉鎖された研究プログラムを引き続き行っていて、(NIHが開発した試薬入りの)トレイを他の臓器移植センターに無料で提供していました。その後、約5年間の(開発)競争が続いた後、NIHはついに敗れセンターにトレイを無料で提供するのを止めました。皆は無料のトレイなんて欲しがらなかったのです。何故かというと、トレイそのものよりも中身の試薬が重要だからです。

これ(トレイにどの試薬をいれるか)が我々がUCLAで培ってきたノウハウで、その後One Lambda社(会長はポール・テラサキ氏)に引き継がれていきました。これが最高基準というかは分かりませんが、少なくとも競争相手より優位にたてるよう、可能な限り最良のトレイを作る努力をしています。それは今でも同じです。

1. 試薬 (reagent) とは科学反応に使う物質で、他の物質の存在を検出するために使用する。


日付: 2004年2月10日

場所: 米国、カリフォルニア州

インタビュアー: グウェン・ジェンセン

提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター

語り手のプロフィール

1929年生まれのポール・テラサキ氏はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の名誉教授です。組織移植研究の第一人者で、組織タイピング(適合性検査)や臓器移植について世界的に講演を行い続けています。1991年、『History of Transplantation: Thirty-five Recollections (移植の歴史:35の回顧録)』を編集しました。

また、彼と画家としても有名な妻ヒサコ夫人は、日米関係や日系アメリカ人コミュニティに強い関心を持っており、UCLAのアジア系アメリカ人研究センターへ基金を設立し、日系アメリカ人に関する体験や問題点などを研究するために留学してきた日本からの大学院留学生を対象に特別奨学金を提供しています。さらに、UCLAにおける日本研究・日米関係の分野の専門家を育てるため、優れた教育プログラムをサポートするポール・I・テラサキ基金を設けています。 (2004年2月10日)

トシオ・イナハラ

イナハラ・シャント(英語)

血管外科医(1921年生)

リチャード・マミヤ

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心臓外科手術の技術革新(英語)

三世、心臓血管外科医(1925年生)

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子供の外科手術に対する達成感(英語)

三世、心臓血管外科医(1925年生)

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小児患者がプロのバレーボール選手に(英語)

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リチャード・マミヤ

ハワイで医学プログラムをはじめて(英語)

三世、心臓血管外科医(1925年生)

サカエ・シゲカワ

良い助言を受けて (英語)

南カリフォルニアの産婦人科医(1913-2013年)

サカエ・シゲカワ

サンタ・アニタ強制収容所医療チームへの参加 (英語)

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サカエ・シゲカワ

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南カリフォルニアの産婦人科医(1913-2013年)

フランセス・ミドリ・タシロ・カジ

医師免許取得のためトリリンガルになった父 (英語)

一世医師の娘(1928-2016年)

フランセス・ミドリ・タシロ・カジ

医師の一日 (英語)

一世医師の娘(1928-2016年)

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日系二世の医師が受けた差別 (英語)

一世医師の娘(1928-2016年)

フランセス・ミドリ・タシロ・カジ

父と手術助手の看護師を見送った日のこと (英語)

一世医師の娘(1928-2016年)