(英語) I*: 日本での、男女別学教育について教えてください。
はい。あの頃は本当に厳しかったですよ。放課後や土日に、もちろん土曜日の半日は学校がありましたけれど、お友達や両親と買い物に行く時であっても、学校の制服を着なくてはいけなかったんです。そうやって学校は、高校生の素行を確認していたんですよ。だから男の子と話をすると、見ていた誰かが必ずすぐ学校に連絡するんです。よく覚えていませんけど、当時は電話はもう既にあったと思いますか?
I: ないですね。
ですよね。だから誰かが学校へ行って報告していたんでしょうね。近所の男の子に、「元気?」とか「お母さんは元気?」なんていう風に、話しかけられたことがあったんですが、もうそれだけで、誰かが学校に報告しているんですよ。 それからこんなこともありました。私の父が亡くなった時、私は16歳だったのですが、兄がカナダから帰って来ていたんです。お葬式やいろんなことが片付いたら映画を見に行こうね、と言ってくれて、制服を着て兄と一緒に出かけたんです。そうしたら誰かが校長先生に連絡したらしく、次の日学校で呼び出されてたんです。校長先生は、「昨日の夜はどこに行っていた?」と言うので、「映画を見に行きました。」と答えたんですね。そしたら、「誰とだ?」と聞かれて、「兄とです」って答えると、校長先生はとても驚いた様子で、どうやら私のことを一人っ子だと思っていたようです。(そうと知るなり)先生達は、「ええ?お兄さんだったのか?わかった。じゃあもういいから教室に戻りなさい。」ですって(笑)。
*“I”はインタビューワー(ピーター・ワカヤマ)
日付: 2005年2月14日
場所: カナダ、トロント
Interviewer: ピーター・ワカヤマ
Contributed by: 世代-日系カナダ人レガシープロジェクト、日系文化会館