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人種的ステレオタイプを描いた作品の与える影響(英語)

(英語) 私は、第二次大戦中のジャップが描いてあるポストカードを持っています。それらには全て、出っ歯とつり上がった目と黄色い肌と、とにかくあらゆるステレオタイプ的な描写がされていました。たぶん私は全種類持っていると思いますが、そういった類いのカードが30枚から40枚くらいあるんです。中には本当に馬鹿げたカードもあって、犬が日本人の頭に排尿したり排便したり、いろいろ違ったバージョンがあります。当時の雑誌広告にも似たような描写が使われていて、ジャップを殺した数だけスタンプを押せる、というジャップ狩りの許可証を企業が配布するというものもありました。それから「スラップ・ジャップ」というカードがあり、それはジャップを見たら必ずスラップ(ビンタ)するというクラブの会員証です。パトリオティックス(愛国者)と名づけられた封筒にも、日本人に対するステレオタイプ的な絵が描かれていて、とにかく日本人への敵視を表す描写がされていました。

私は、そういったイメージを全て自分の作品に取り込んでいる訳ですが、以前から制作してきた「Stereotypes & Admonitions(固定観念と警告)」というシリーズの中で、私自身を浮世絵版画の侍のように描いているものがあります。それが意味するのは、私がいかに日本から来た日本人として見られているか、ということです。また、第二次世界大戦中の※黄禍論(おうかろん)を彷彿させるステレオタイプ的なイメージで自分自身を描いているパターンもあって、それは永遠に外国人として見なされ、未だ脅威として捉えられている日系人を表しています。このシリーズ作品の中で私は、西洋の枠組みの中にいる自分自身を、浮世絵的にまたはステレオタイプ的に変装させ描いています。そしてそうすることによって、自分の人種を意識せざるを得ない出来事が日常的に存在していることを表現しています。しかしながら白人の人に、(白人以外の人は)自分が白人ではないということを意識しない日がない、ということを説明してもなかなか理解されません。わたしはこういった現実を、誇張された差別的描写によって表現しています。

※黄禍論とは、元々は、19世紀半ばから20世紀前半にかけてアメリカ合衆国・ドイツ・カナダ・オーストラリアなどの白人国家において現れた、黄色人種を蔑視し、差別する考え方。


差別 対人関係 人種差別 ステレオタイプ

日付: 2003年3月18・20日

場所: 米国、ワシントン州

インタビュアー: アリス・イトウ、マユミ・ツタカワ

提供: Denshō: The Japanese American Legacy Project.

語り手のプロフィール

ロジャー・シモムラ氏の絵画・版画・舞台作品はアジア系アメリカ人の社会政治的な問題を題材にしています。これらの作品の多くは移民として渡米した故祖母が56年間にわたって綴った日記からアイデアを得ています。自作の絵画・版画の個展を100展以上も開催しており、ニューヨークのフランクリン・ファーネス、ミネアポリスのウォーカー・アートセンター、ワシントンDCのスミソニアン協会国立アメリカ歴史博物館などを拠点とし実験的な舞台作品を紹介してきました。また、教育者としても広く認められており、カンザス大学で特待教授(Distinguished Professor)になりました。さらに、アメリカ美術史学会は、4年間に渡る全米12の博物館で開催された巡回展『アメリカン・ダイアリー』の功績を称え、2001年に最優秀芸術作品賞を授けました。

シモムラ氏個人の書類などはスミソニアン協会アメリカン美術古文書館に保管されています。また、ニューヨーク.、シカゴ、カンザス市、マイアミ、シアトルのギャラリーで彼の作品を見ることができます。

*全インタビューはDenshō: The Japanese American Legacy Projectにて見ることができます。

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