(英語)ある日私は父に、「僕らが強制収容所で経験したことって、一体何だったんだろう?」と問いかけたことがありました。父にそう尋ねた時、私は自分がどの言葉に置き換えてそう言ったのか、よく覚えています。すると父は、すごい勢いで怒り出したのです。父にとってそのことは、もう話題にするべきことではなく、私たちはずいぶん長い間その話をしてこなかったので、一家の記憶から完全に消えるているはずだと思っていたのでしょう。私がその話を持ち出したことが、父をどんなに怒らせたかよく覚えています。そして父は、「そんな話をする必要はない。私たちはそんなこと忘れたいのだし、みんな忘れようとしているんだ。二度とその話はするな」と言いました。話はそれだけでした。それ以上、何も言うことはなかったんです。父はとても強い調子でそう言っていたので、私は二度とその話を持ち出すことはありませんでした。
でも、実は私が高校生だった時、ある出来事がきっかけで私たちは再びその話をすることができたのです。それは確か日系人への補償が確定した頃、70年代後半になってからでした。でもそのことを再び話題に上らせるには、父なりに彼自身の中で許可が必要で、自分が話す前に他の人たちが話していることを確認しなければならなかったんです。
日付: 2003年3月18・20日
場所: 米国、ワシントン州
Interviewer: アリス・イトウ、マユミ・ツタカワ
Contributed by: Denshō: The Japanese American Legacy Project.