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- ja
一応私はバイリンガルということになっているわけですね。日本語を話してて、私が日本人だと皆思うんでしょうね。日本人が非常に不思議がるのは、そこで電話がかかって来たり、あるいはブラジル人が入って来たりすると、即ポルトガル語に言葉が変わるじゃないですか。それはまあ非常に見事に切り替えができるわけですよね。
その時のアイデンティティーはどうかというと、私は二十歳でブラジルに帰化しているんですね。ですから50年間ブラジル人として生活してきている。日本国籍はその時になくなってますからね。したがって身分証明書上は私はブラジル国籍、ブラジルパスポート。日本では永住権を持っていますけど、日本では外国人ですよね。
しかしそれは単なる紙の上の話であって、「国籍はどこですか?」と聞かれたらブラジルと答えますけど、一方では日本人としてのアイデンティティていうか、それは日本人以上に持っている面もある。
ブラジル人であればこういった反応はしないだろうなと思うものが結構あって。しかし、ブラジル人の中でポルトガル語を喋っている感覚の中では、ブラジル人として普通に持っているものもありますね。
日付: 2019年9月19日
場所: 米国、カリフォルニア州
Interviewer: 西村 陽子
Contributed by: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター