(英語)サンフランシスコに行き、大きな会社全てでインタビューを受けましたが、どこも仕事がなく、唯一あったのが銀行でした。バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、三菱銀行の三社からオファーをもらいました。これらの銀行は今日でもまだ依然としてあり、それだけでも今となってみれば見事だと思います。
叔父は日本の経営スタイルに夢中になっていて、私が銀行家になる気がなくても、それがどのようなものかを自分に教えて欲しいと思い、私に日本の銀行で働くよう勧めてきました。結局私は経営トレーニングに雇われた最初のアメリカ人であることが分かりました。何よりも素晴らしいと思ったのはそのマネジメントトレーニング期間が10年にも及ぶことです。
これは日本の価値観の、終身雇用に基づく考え方です。もし同じ会社で40年働くとすると、どうして最初の10年を使って全ての面の細かいことまでトレーニングしないわけがあろうか。10年が経つ頃には自分が何をやりたくて、なにが得意なのかが分かるようになり、それから残りの30年をどのようにして会社に貢献できるかを考える。それは社員へのとてつもない投資です。アメリカではそのようなことはまずないでしょう。でも日本人の彼らにとっては普通の習慣でした。この経験が自分に人に投資することの大切さを気づかせてくれました。私は企業に対する全く違う視点を得ることができ、叔父は正しかったと思います。
日付: 2018年4月25日
場所: 米国、カリフォルニア州
Interviewer: ジョン・エサキ
Contributed by: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター