(英語) ニッケイは日本語の言葉です。説明は極めて簡単で、日本人を先祖に持つ、外国に住む人を意味します。僕にとっては、二つの文化を持つという、より広い意味があります。そして僕は二世なので、だいぶ変わった形で日本とつながっています。僕が根を生やしているのは確実にここ、カナダです。日本に行った時、僕は良くも悪くも自分がカナダ人であることを再認識しました。僕の魂はこの国の、この風土に根差しています。先ほども土地のことはお話ししましたが、その人がどのような人間か、どのような人物に成長したか、どこに帰属するかという意味で、人は土地の影響を受けます。日本の国土は非常に細長く、小さいですよね。本当に小さな島国なので僕は疲れてしまうのです。開放的なカナダの風景が僕には必要です。そういう意味で、僕は紛れもなくカナダ人です。
それでも僕は両親を通し、部分的に日本とつながっています。それはいい意味でのつながりだと思います。両親が継承しているのは古い明治時代の日本で、そこには貴重な価値観があります。立派な価値観です。それは両親から僕の中にも叩き込まれています。両親の生活の一部であり、道徳観でした。ガマン、ガンバル、そしてキヅカウ、常に他者の気持ちをおもんばかるという意味ですね。そのような価値観です。謙虚に、勤勉に、という単純だけれど大切な価値観です。そういったことは日本ではもうあまり重視されていないかもしれません。
日付: 2011年2月9日
場所: 米国、カリフォルニア州
Interviewer: パトリシア・ワキダ、ジョン・エサキ
Contributed by: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター