インタビュー
SNCC指導者の運転手を務める(英語)
(英語) フォーマンは、容赦ない男でした。ジェームス・フォーマンは学生非暴力調整委員会(SNCC)の事務局長で、頭脳明晰、優秀なまとめ役でした。素晴らしく効率的に事務局を運営し、かなり強烈な人たちの扱いもお手のものでした。
フォーマンは、僕がバーミングハムからアトランタまで車で送った中の一人でした。バーミングハムは、僕が最初に到着した南部の街です。ジェームズ・フォーマン、SNCCのカメラマンだったダニー・ライアン、通信連絡担当をしていたジュリアン・ボンドがいました。皆一緒にアトランタに向かったのですが、そんなにたくさんの人を僕の車に乗せるのは初めてでした。フォーマンはかなりがっしりした大男でした。大変だったと思います。他の人たちも乗せているし、ビートルはそんなにパワーのある車ではなかったので、農業用トラックの後ろについて行くことにしました。しかしそのトラックはあまりにも遅いので、僕は追い抜こうとしました。するとセミトレーラーが向かって来たのです。僕は「頼む、ビートル!がんばってくれ!」と言いました。そして間一髪のところで車線を戻し、セミトレーラーはすごい勢いで走っていきました。本当に危ないところでした。初めて参加した公民権運動の活動で、運動の主要組織の指導者を皆殺しにした、なんてことになっていたら最悪でした。
僕らはアトランタに到着しました。先ほどもお話したとおり、フォーマンは天才で、バカな奴を容赦しませんでした。彼は、深いため息や嫌悪感に満ちた表情、冷笑、軽蔑の眼差しといった表現の宝庫で、かなり威圧的でした。フォーマンが「事務所の掃除をするか?」と言うので、僕は「いいですよ」と言ってごみを出して片づけました。彼に用事があったので、「そこまで送って行きましょうか?」と言うと、「よしわかった。お前がそうしたいのなら、戻ってきたらそのまま事務所にいてもいいぞ」と言いました。「ぜひそうさせてください」と僕は答えました。その道中、僕は彼の軽蔑の眼差しを感じました。すると彼は、「何なんだよお前は?流行りの人道主義者か?」と彼の中で最も侮辱的な言い方で言うので、「違います。僕はソクセキ仏教徒です」と答えました。思いつきで適当に言ったんです。即席の仏教徒、ですね。彼はあっけにとられて黙り、その後僕は静寂の中運転することができました。一体全体それは何だ?という雰囲気に包まれていました。
日付: 2011年2月9日
場所: 米国、カリフォルニア州
インタビュアー: パトリシア・ワキダ、ジョン・エサキ
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター
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