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木下恵介の映画

Film & Other Media
In Person
Film Society Lincoln Center
アメリカ合衆国 ニューヨーク州

日付: 2012年11月7日 – 2012年11月15日


リンカーン・センター映画協会は、木下恵介監督の映画シリーズを主催している。このシリーズで生誕100年を祝う木下恵介は、世界中で最も偉大な日本映画監督の一人とみなされており、そのキャリアのほとんどを松竹で過ごした。松竹は、小津安二郎も所属していた日本の映画会社である。松竹は、日本人が「庶民劇」と呼ぶ、日常生活を題材にした物語を最も得意としていた映画会社だった。しかし、小津が作品ごとに厳格で厳格なスタイルを確立したのに対し、木下は常に変化し、新しい題材や物語の語り方に適応しようと挑戦していた。日本初のカラー長編映画であり、魅力的なミュージカル風刺映画『カルメンが帰ってくる』の監督は、そのわずか数か月後には大胆な実験作『日本の悲劇』へと移り、その混乱した時間設定やニュース映画の挿入は、60年代のモダニズム映画を予感させるものであった。彼は、歌舞伎楢山節考)や筆致(笛吹)といった日本の伝統芸術を大胆に用いたが、官能的なメロドラマ()にも同じようにふけることができた。木下は、スタジオでの伝統的な徒弟制度を経て監督に就任し、映画製作の多くの技術的側面に精通していたため、スタッフに最大限の努力を求めた。彼の戦時中の2本の映画は、軍国主義に対する見解があからさまに曖昧であり、映画界における「民主主義」の理想を推進したアメリカ占領軍の到来は、木下にぴったりだった。おそらく、彼の作品に一貫して流れる主要なテーマは、無邪気さの喪失である。通常は主人公である登場人物の1人が、ある時点で世界の厳しい現実に直面する。個人と、個人が自分で選択する能力に重点が置かれているため、戦後初期の映画には進歩的な傾向が見られたが、60年代に入ると彼のビジョンが暗くなっていったことも感じられる。木下は日本における変革の初期の提唱者ではあったが、誰も想像できなかったほど伝統から逸脱した、大きく変わった日本とは明らかに足並みがそろっていない人物だった。それは、彼の最後の傑作である『香の香り』を見ればわかる。また、木下は俳優を巧みに演出する監督でもあり、田中絹代、高峰秀夫、望月優子、佐田啓二らが彼の映画で最高の演技を見せた。このシリーズは松竹との協力と国際交流基金の支援を受けて企画された。クライテリオン・コレクションにも感謝する。シリーズのプログラムを担当したのはリチャード・ペーニャ。詳細情報とチケットは、こちらで入手できる。http: //www.filmlinc.com/films/series/the-films-of-keisuke-kinoshita


映画 (films) 木下惠介

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APA_Institute Updated 2024年12月7日

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