From the perspective of two countries
There are approximately 3 million Japanese people living overseas, of which approximately 1 million are said to be in the United States. Japanese people in the United States, which began in the latter half of the 19th century, have at times been at the mercy of bilateral relations, but through their two cultures, they have come to have a unique perspective as Japanese people. What can we learn from these people who have lived between Japan and the United States? We explore the new worldview that emerges from the perspectives of the two countries they hold.
*This series is reprinted from Renso Publishing 's web magazine "Kaze," which features information about new books, such as articles linking new books to current issues and daily topics, monthly bestsellers, and columns reviewing new books.
Stories from this series
ロナルド・タカキ~「自分」を他の文化、民族の視点から問い続ける - その1
Feb. 5, 2010 • Tatsuya Sudo
今年の5月末、日系3世のロナルド・タカキ教授が自殺したというニュースを目にした。エッとわが目を疑った。 今から10年前の1999年4月29日、タカキがつとめていたカリフォルニア大学バークレー校で、twLF(third world Liberation Front:第三世界解放前線)の学生らが構内でハンガーストライキを行い、5日後に6人が逮捕された。同校では、1990年代に入って、民族研究学部の予算と教員が削減され、授業数も以前に比べて少なくなった。それが事件の発端である。…
スティーブン・オカザキ~太平洋の真ん中に立つ映画監督-その2
Jan. 27, 2010 • Tatsuya Sudo
>>その1 『ヒロシマ ナガサキ』でもう一人強く印象に残ったのは、谷口稜輝(たにぐち・すみてる)さんだった。証言している最中、突然服を脱いで自分の傷ついた体をカメラの前にさらし始める。谷口さんは16歳のとき、被爆で背中全体が焼けただれ、1年9ヶ月をうつ伏せで過ごした。そのため胸が床ずれをおこして肋骨の部分が浮かび上がり、茶色に変色している。オカザキによれば、谷口さんの突然の行動は全く予定していなかったことだったという。 谷口さんに限らず、オカザキの前で被爆者たちは非常…
スティーブン・オカザキ~太平洋の真ん中に立つ映画監督-その1
Jan. 20, 2010 • Tatsuya Sudo
日系3世のスティーブン・オカザキ(1952~)にとって「ヒロシマ」とは何なのだろうか。2年前の 2007年、彼はヒロシマの被爆者や原爆投下に関わったアメリカの軍人らにインタビューしたドキュメンタリー『ヒロシマ ナガサキ』(原題はWhite Light/Black Rain)を制作した。この年の8月6日にアメリカのケーブルテレビで放映され、日本でも上映された。昨秋、エミー賞を獲得している。 風化している「ヒロシマ」の現状を描きたい オカザキのヒロシマへの関心は、20代…
宮武東洋~収容所を記録した日系1世の写真家~
Jan. 2, 2010 • Tatsuya Sudo
収容所にカメラを持ち込み撮影 2009年4月11日から5月22日まで、東京都写真美術館で、すずきじゅんいち監督のドキュメンタリー映画「東洋宮武が覗いた時代」が上映された。 宮武東洋こと宮武東洋男(みやたけ・とよお)は1895年に香川県で生れ、13歳の時に父の呼び寄せで渡米した。1923年にロサンゼルスのリトル東京で東洋写真館を開設し、写真家としての道を歩みはじめた。戦前、ロサンゼルスオリンピックの報道写真を撮ったり、ダンサーの伊藤道雄を撮るなど、日米開戦前にすでに写真家と…
フィリップ・カン・ゴタンダ~人間の絆を描く劇作家ーその4
Dec. 7, 2009 • Tatsuya Sudo
>>その3 今回のコラムで私が取り上げたゴタンダの戯曲は、すべて『Fish Head Soup and Other Plays』と『No More Cherry Blossoms(桜の花はもういらない)』という2冊の戯曲集に収められている。後者には、「Sisters Masumoto」や「Natalie Wood is dead」を含めて4つの戯曲が収録されているが、どれも女性が主人公である。桜は美しさの象徴でもあるが、女性は従順であればよいという東洋の伝統世界を連想させる…
フィリップ・カン・ゴタンダ~人間の絆を描く劇作家ーその3
Nov. 30, 2009 • Tatsuya Sudo
>>その2 家族関係から民族問題まで、縦横に広がる作品世界 日系1世から3世まで描くゴタンダの戯曲の世界は、年代でいうと、1910年代から現在までをカバーしている。特に年代が特定できない作品もあるが、時代背景と戯曲との組み合わせは以下のようになる。 1910年代 Ballad of Yachiyo1920年代 A Song for Nisei Fisherman1940年代 Manzanar: An American Story, Sisters Matsumoto1950…