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Yasuhisa Ikeda


Born in Shizuoka City, Shizuoka Prefecture. After graduating from the Department of History, Faculty of Letters, Kokugakuin University, he stayed in Brazil for two and a half years from April 2006, during which he underwent journalist training at the Nikkei Shimbun, a Japanese language newspaper in Sao Paulo. In addition to covering events in the Japanese community, he has also covered the punishment of overseas criminals related to dekasegi criminals who have returned to Japan. He currently lives in Shizuoka City.

(Updated February 2009)


Stories from This Author

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第10回(終) 新時代の日伯関係を前に=望まれる司法共助協定

April 7, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第9回ブラジルから日本に発送する裁判嘱託書の約半数があて先不明として返信されている現状に関して、佐々木リカルド弁護士は、両国が一定の「中央当局」を指定して、嘱託書のやりとりを行うのが現実的な解決策と説明する。いわゆる、司法共助協定の締結だ。 連載第8回目で紹介したように、裁判嘱託書の発送には、両国の様々な機関の審査を受けるため、手続きの長期化が一つの問題になっている。これを簡略 化するために「例えば外務省や大使館を通さず、両国の法務省が直接嘱託書のやり取りをすればいい…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第9回 困難な扶養費の取り立て=判決出ても執行できない

March 31, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第8回二宮正人弁護士によれば、裁判嘱託書が当事者に届かない場合、管轄の地方裁判所の書記官がその書類を保管し、裁判所の掲示板に本人の出頭を呼びかける「公示送達」の手段がとられる。 「でもブラジルの家族を捨て、日本で新たな家族や恋人をつくっているような男がわざわざ出頭するはずがない」と二宮弁護士は疑問を呈する。この場 合、被告不在の欠席裁判がブラジル側で行われ、原告の要求が大筋で認められる有利な判決が下されるが、それを執行するのは現実的には難しいと語る。 なぜか――。欠席…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第8回 増える日本への民事訴訟=嘱託書の手続きに課題

March 27, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第7回連載第三回で紹介したマガリさんのように、ブラジルに残されたデカセギ留守家族が、日本にいる夫などに対し、扶養費の支払いや離婚を求めるため、民事訴訟を起こすケースが増えている。 聖州高等裁判所のカイターノ・アクアスタ判事が今年六月にまとめた報告書によると、被告の呼び出しや訴状、判決文などを外国にいる被告に送達するた め、〇一年に同裁判所が作成した裁判嘱託書(カルタ・ロガトーリア)は、約三千通。そのうち、約半数が日本に発送されている。この数字は、ブラジル人居住 者が多い…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第7回 デカセギ夫の苦悩=孤独と戦いながら送金

March 24, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第6回日本で行方をくらますデカセギの気持ちはどのようなものか――。 記者の質問に、日系二世の田中ヨシカズさん(60、聖州ジュンジアイ市)は、「日本で仕事がしたことがあれば、誰だって分かるよ」と小さく答えた。 田中さんが妻ルシアさんと当時二歳だった娘を残し、単身デカセギに行ったのは九二年。静岡県湖西市の自動車製造工場で働き、八時間の通常勤務に加えて残業を毎日こなしたという。休日、磐田市内の工場にヘルプ要員として出張することもよくあった。 工場では、ベルトコンベアから流れて…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第6回 “探されたくない”不明者たち=捜索は新聞からインターネットへ

March 20, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第5回「毎週六件から十件ほど行方不明者の写真と経歴を載せていた。本人の身元が分かるまで同じ広告を三カ月以上続けて出すこともあった」。 在日ブラジル人向けのポルトガル語新聞「トゥード・ベン」を週一回発行するJBC出版社の新井ジョニー編集長(35、聖市、三世)は、九〇年代後 半、ブラジルの留守家族の依頼を受けて掲載した尋ね人の広告が、紙面の一角を埋めていたと振り返る。(編集部注=同紙は取材後、月刊誌「トゥード・ベン・ マガジン」に移行) 「一九九五年ごろから〇三年ごろまで掲…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第5回 5年目のデカセギ放棄家族会=残された家族の救済訴え

March 14, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第4回ファッティマさんやヂジャルマさんのように、デカセギに行った配偶者の行方が分からなくなり、苦しい生活を強いられる留守家族は特別なことではない。 〇三年、ヂジャルマさんは自分と同じような境遇にある人たちが多くいることを知り、「デカセギ放棄家族会」(AFAD)を立ち上げた。自身が代表を 務め、当初、モジ市内の三家族だけだった会員は、会の存在がブラジルメディアに頻繁に取り上げられたこともあり、〇五年には八十家族、〇八年九月末現在で は、百二十家族まで増えている。 おもな会…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第4回 ヂジャルマさんの場合=2人の娘残して去った妻=デカセギ訪日後、音信途絶え

March 11, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第3回「妻を捜しています。名前はイザウラ・チズエ・オカ・ストラウベ。小さな二人の娘をブラジルに残して日本に行き、一九九五年から連絡がありません。 彼女の最後の住所は兵庫県神戸市(・・・略・・・)。何らかの情報を知っている人はヂジャルマ・ストラウベまで連絡してください」。 聖州モジ市ジャルジン・カミーラ区の一軒家。モジ駅から五キロほどの住宅街の一角に、デカセギ放棄家族会(AFAD)会長のヂジャルマさん(59) の自宅があった。記者を迎え入れたヂジャルマさんは、…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第3回 マガリさんの場合=日本で家庭つくった夫=養育費止まり生活困窮

March 8, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第2回「私はイオーニ。ルイスはあなたに養育費を払うと言っています」。〇四年某日、電話越しに響いたブラジル人女性の声に、マガリ・モレイラさん(46、聖市イタケーラ区)はすぐに悟った。夫の愛人からだ。「私はルイスの妻よ」。皮肉を込めて言い放った。 デカセギの夫ルイス・ミウラさんに、養育費を求めて訴訟を起こしたのは九七年。弁護士を雇い、かつて一緒に暮らした埼玉県内の住所に裁判嘱託書を 送ったが、「不在で届かなかった」。夫の就労先の会社にも送付したが、「受け取りが拒…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第2回 ファッチマさんの場合(2)=無一文で戻った元夫=一家の幸せ奪い日本

March 3, 2009 • Yasuhisa Ikeda

>>第1回「彼もずい分老け込んだと思った」。十年ぶりに再会した夫の印象を、ファッチマさんはこう振り返る。娘のタイスさんが空港で父親と初めて対面したが、「彼と抱き合ったけど、お互い泣きもしなかった」と冷静に振り返った。 ファッチマさんは、身寄りもなく一人で戻ってきた元夫を、自宅に迎え入れた。「彼は私たちがファベーラにでも暮らしていると思っていた」と振り返る。 〇五年四月一日、サコダさんは六十万円を浜松市内のコンビニで下ろした直後、複数の強盗に襲われた。当時の日本の…

The disappearance of dekasegi workers: the suffering of families living away from home in Brazil
第1回 ファッチマさんの場合(1)=「自分の人生を歩んで」=全てを奪って消えた夫

Feb. 26, 2009 • Yasuhisa Ikeda

アメリカ発の世界同時不況のあおりを受けて、帰伯デカセギの動向が日本メディアでも盛んに報じられているが、日本の永住者資格を取得し、長期滞在す るデカセギも近年増加の一途を辿っていることも指摘されている。しかし、母国に夫や妻、子ども達を残して音信を絶つ人が相当数に上っていることは十分に知 られていない。また、日伯の法律は現在のような大量移住を想定しないでつくられており、現状に適応していないことも、移民百周年後の日伯両国の課題となっ ている。こうした背景を踏まえ、デカセギに〃捨て…

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