Discover Nikkei

https://www.discovernikkei.org/en/journal/article/

第十三話 塩辛&ポン・デ・ケイジョ
日系三世のリンダが日本に来たのは2007年の冬だった。今でも思い出に残っているのは親戚の温かい歓迎だった。 一人っ子のリンダは幼い頃にお父さんを亡くし、そのあと、最愛のお母さんも亡くしてしまい、独り…

Laura Honda-Hasegawa • Sept. 16, 2013


第十二話(後編) 居場所のない子どもたち
あとわずかでブラジルに戻るサヤカは帰国の準備を始めた。家族へのお土産はまだ揃っていなかったが、それよりも気になることがあった。 それは、真夏の日に公園で出会った小さな女の子と、初めて耳にした「日本の…

Laura Honda-Hasegawa • Aug. 21, 2013


第十二話(前編) 居場所のない子どもたち
サヤカは学校の教師を25年間勤めた後、退職した。これで、やっとのんびりできる時間が持てると思った。 しかし、夫はまだ現役を続け、あと10年は働きたいと言う。だから、自分だけのんびりする訳にはいかな…

Laura Honda-Hasegawa • July 24, 2013


第十一話(後編) クレイトは、もうサンバは踊らない
クレイトは、15年ぶりに出会えた父親とゆっくり話をしていたかった。しかし、妹のケイラに「パパイは血圧が高いので、あまり興奮させたら体によくないから、今夜はここまで」と言われたので、久しぶりに「Boa…

Laura Honda-Hasegawa • June 21, 2013


第十一話(前編) クレイトは、もうサンバは踊らない
風がびゅーびゅー吹き荒れていた夜、クレイトは1時間前に出たダンススクールに戻った。そこのオーナーの明石トムは、ちょうどその頃、パープル色のドレスの女性に誘われ、横丁の「ルナ」で楽しそうに飲んでいた。…

Laura Honda-Hasegawa • May 23, 2013


第十話 キミコの再出発
100年以上前にブラジルに渡った移民たちは、いつかは日本に戻れると思っていた。1980年代から日本に行き始めた逆デカセギのほとんども、いつかはブラジルに戻れると信じていたのだろう。しかし、世の中はそ…

Laura Honda-Hasegawa • April 23, 2013


第九話 サクラの花の咲くころ
真司とリンダは子どものころの友だちだ。と言っても、同じ学校に通ったこともなく、同じ公園で遊んだこともなかった。 真司は6歳のとき、お父さんの仕事の関係でブラジルに住むようになった。 お母さんは元ピア…

Laura Honda-Hasegawa • March 21, 2013


第八話 カーニバルの悲しい出来事
私は日系二世の70歳のおばちゃんです。昔からカーニバルにはあまり興味がありませんでした。カーニバルとはブラジル人にとって、年に一度の楽しみだとしか思っておらず、「ブラジル人ではない」と認識している私…

Laura Honda-Hasegawa • Feb. 8, 2013


第七話 ケンジンニョのすばらしい年末年始
日本生まれのケンジンニョは両親が別れた後、母親と一緒にブラジルへ渡った。 日本に残った父親は1年半後、約束どおり、息子を迎えに行ったが、意外なことが起きていた。元の妻のヌビアは再婚してリオに住んでい…

Laura Honda-Hasegawa • Jan. 24, 2013


第六話(後編) マユミは此処!FELIZ NATAL!
第六話(前編)を読む>> 何と言ってもナタール(クリスマス)はデカセギにとって特別な祝日だ。無関心な人は誰もいない。みな、その日が来るのを心待ちにしている。家族や友人と集り、その時だけは多忙な生…

Laura Honda-Hasegawa • Dec. 24, 2012


We’re looking for stories like yours! Submit your article, essay, fiction, or poetry to be included in our archive of global Nikkei stories. Learn More
New Site Design See exciting new changes to Discover Nikkei. Find out what’s new and what’s coming soon! Learn More