ディスカバー・ニッケイ

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エスコバールの充実した日本語学校

エスコバールのもう一つの特徴は、日本人会があったし、これ今もありますが、もっとすごいのは、日本語学校が凄く充実していたということですね。僕がまだ幼い頃の時代は、夫婦で日本語の先生がそこにもう住み込みでいて、午前午後二つに分けられてですね、スペイン語というかアルゼンチンの学校に、例えば午前中行った場合には、午後は日本語学校に3時間半、ほぼ4時間勉強することになっていたわけですよ。ということはかなりの世代の人たちがほぼバイリンガル教育を受けた事になるのです。僕もその一人ですが。

だから、昔からエスコバールの日系人は日本語がうまいねとか、かなり日本語ができるのですねと言われていたのは、それはやっぱり我々の先人やその先輩の方々がですね、ある程度、皆が豊かであったわけじゃないですけれど、その財源を日本語教育に当ててくれていたわけですね。


アルゼンチン バイリンガル ブエノスアイレス エスコバール 語学学校

日付: 2019年9月22日

場所: 米国、カリフォルニア州

インタビュアー: 西村 陽子

提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター

語り手のプロフィール

1962年、アルゼンチン、ブエノスアイレス州のエスコバールに生まれる。エスコバール日本語学校へ通いほぼバイリンガル教育を受ける。大学生のときにマルビナス紛争が勃発、従軍して通信兵として任務を全うする。その後、ブエノスアイレスのサルバドル大学国際関係学部を卒業し、1990年国費留学生として来日。横浜国立大学大学院で労働法を専攻し修士号を取得。

現在は、日本でスペイン語の渉外法務翻訳、法廷通訳、放送通訳、さらにはJICA研修員オリエンテーション講師、静岡県立大でスペイン語、獨協大学でラテンアメリカ経済と法を教える傍ら多文化共生関係の講演を行っている。在日ラテンアメリカ出身の日系人などのサポートを行っている。(2020年2月)